一棟もの不動産会社の紹介とその評価

2018年6月21日資産運用

世界情勢が不透明感を増している。トランプ大統領が率いるアメリカ経済は好調ながらも、米国債の長期金利が3%前後で推移しており、いつ金利上昇によるインパクトが為替や世界の株価に波及するかわからない状況にある。

そのような状況において、今後を見越して、より安定的でリスクレベルが低い資産運用にシフトしようと決意した。これを踏まえ、自らの属性を活かしてレバレッジを利かせやすい領域を検討したところ、不動産投資に行きついた。

昨今、スルガ銀行の過剰融資問題などで不動産業界は大騒ぎとなっているが、融資が引き締まれば買える人が減る。現金を持っており属性がよければ、融資が引き締まった状況においても融資を引き出せるため、この環境をチャンスととらえて投資を開始することにした。

分譲タイプの1ルームマンションははっきり言ってほどんとメリットが無い為、1棟ものに絞ることとした。まずはこのような1棟ものを紹介可能な不動産会社を1件ずつ当たっていったので、各社のコミュニケーション力や保有物件の質等を総合的に勘案して、その評価を纏めてみたい。

1. クラフコ

総合評点:★★★★

・ 元々システム開発の会社だったが、レインズにストックされている不動産情報をわかりやすくインターネットに表示して仲介する、というビジネスモデルをもとに不動産業界に進出。創業30数年とネット上に記載されているが、不動産ビジネス自体は5年程度の実績。

・非常に見づらく検索し辛いレインズの情報を、見やすくわかりやすく表示する技術力があり、丁寧にレインズ情報を探る際には、こちらのサイトを活用すると良い。レインズは不動産業者しか見れないが、実際にはクラフコの売りアパを見れば主だったものは見れる。

・よく、不動産業者が物件情報はレインズにしか乗っておらず、業者じゃないと見れない、といった営業トークをするが、売りアパを見れば素人でもすぐにレインズの情報を見ることができる、という事を不動産業者のほとんどの人が知らないのが不思議である。

・物件自体はレインズに乗っているものだけなので、つまらないものばかりかと思いきや、東京都心で利回り7%、柏や横浜で利回り10%といった面白い物件が出てくる。営業マンはさほど営業をかけてこないので、ネット上に乗っている情報を自分で探しては、営業マンに相談するスタイルとなる。ネット上で完結するタイプの不動産屋なので、エリアに詳しくないケースも多い。ただ、詳しい営業マンもいる為、人を見極める必要あり。

・本社は溜池山王。不動産会社は入居できないタイプの高層ビルだが、ネット会社という事で入居している。

・自社サイトで取り扱っていない物件の仲介(持ち込まれ案件)の場合、手数料が半額(物件価額の1.5%)になるという特徴もあり。

2. ブルーアセットパートナーズ

総合評点:最悪

・ 自社保有物件のみを仲介する会社で本社は渋谷。宮益坂を上がって左に曲がり、ハンバーガー屋の斜め向かいあたりにある新しいオフィスビルの1フロアを占めている。

・ 紹介される物件自体は築浅で都心に割と近くて利回りも7%オーバーといった、中々興味深い物件を多々仲介している。この情報につられて訪問してみた。

・ 社長は40代前後の若さで、右腕となる社員も同じく若い。イケイケどんどんな感じの会社で、高属性で融資を引っ張れそうだとみると、1件あたりが極めて高額な物件(3億など)を進めてくる。営業マンは歩合制で働いているので、ガツガツと営業をかけてくる印象で、あまり顧客に親身に寄り添おうという姿勢を感じない。

・ 特に20代の女性社員は酷い対応で、メールや電話で連絡しても真面に反応を返してこないうえ、面談時も極めて高飛車な発言が目立った。また、その他2名の社員と面談したが、初対面であって1分もしないうちに、年収と金融資産、保証人をつけられるか、銀行融資を打診したことはあるか、といった質問を次々と投げかけてきて、極めて失礼という印象。

・ これまで十数社とあってきたが、最も失礼で物件提案等も誠意が感じられず、付き合うべき会社ではないと感じた。

・ 歴史的に、不動産投資がブームになると、それに乗じて現れてはすぐ消える会社というのが存在するが、この会社はまさにそれに当たる企業と確信した。

3. フットワーク

総合評点:★★★★★

・ 町田と新横浜駅にオフィスを構える会社。新横浜駅の拠点は業容拡大によって最近オープンしたもの。営業マンは歩合の比率が大きい為、ガツガツしているが、提案力は高い。特に神奈川エリアの物件に関しては、知識や情報量が抜群に多く、他の企業とは比べ物にならない安心感がある。また、社員の中には自分で物件を数棟持っている人もおり、実際の運営におけるコスト等も相談に乗ってくれる。物件案内の際には、自社の営業車で連れまわしてくれる為、効率的に物件を見れて非常にコミュニケーションも取りやすい。

4. センチュリオン

総合評点:★

・ 埼京線渋谷駅ホームのすぐ隣あたり(新南口)にオフィスがある。目の前にはコインチェックが入居しているオフィスがある。

・ この会社も新興系の会社で、社長が若く右腕の従業員も30代中盤。個人としても投資しており、1人で30社程度銀行口座を保有していると、自嘲気味に自慢してくるようなトークだった。

・ 融資付けに強みがある、と説明しており、物件そのものの良さよりも、いかに融資が引っ張れるかの話に終始していた。安定的に長期間で投資に取り組むというスタンスは感じられず、波に乗って一気に稼いで、失敗したら破滅、といったテンションが感じられ、とても危険で不安定な印象だった。

・ 実際に、紹介してくる物件は、静岡県の伊豆半島の田園のど真ん中に立っている25部屋×1kの物件1.5億円、半分空室、表面利回り16%といったもの。一発一気に稼ぎたい人にとってみては面白いかもしれないが、需要がまともにあるのかわからないような物件を、積算十分です!と言って不動産の知識や経験が乏しい人に売りつけようという姿勢が非常に悪印象だった。

・ この会社も不動産ブームに乗って現れたバブル企業の1社だと感じる。あと10年存続しているかは甚だ疑問。

5. 武蔵コーポレーション

総合評点:★★★

・ 中古物件を格安で仕入れて、リノベーションして満室まで入居付けして販売する事で高利益率をたたき出し、10年にして東京駅隣接のオフィスを構える迄に上り詰めた、不動産業者の風雲児。社長は元々三井不動産に勤務しており、独立を志して当社を創業したもの。

・ 自社で関東域内に1.2万棟を所有・管理していると豪語するだけあって、百数十名の社員のうち、多くが物件管理の対応をしているとの事だった。

・ ビジネスモデルが興味深いと感じた為、面談してみたところ30歳くらいの営業部長が出てきた。中々不動産屋としては駆け引きも含めて上手なタイプで、若くして部長に抜擢された一端が垣間見えた。一方、イケイケでイキがっている印象も強く、野球部に入ってモテ始めちゃった高校球児(野球が全て、野球でモテてる俺すごいと思っているような人物)、と話している感覚だった。俺モテてんだぞー!と決め顔だがチャック全開といった具合だった。

・ 何はともあれ物件を紹介してもらったが、一言でいえばリノベーションが上手、という点がこの会社の最大の売りだと感じた。ただ、築30年で利回り8.3%の蘇我などの物件であれば、普通に新築物件が買えてしまうレベルなので、わざわざこの会社が販売している物件に手を出す必要はないと判断した。

・尚、当社が主催しているオーナーズクラブというのがあり、温泉旅行をしたり、オーナー同士で仲良くする会があるらしく、それは一定の評判を得ている模様。

続きはまた次回・・・


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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