事業経営への進出

2018年1月20日資産運用

さて、前回は事業経営は投資ではなく、自らの知識や経験をもって、当該事業運営に携わり、リターンを得ること、と書きました。

事業経営と投資の違いを再度以下に書きます。

事業経営={(事業経営による売上 − コスト)+ 株式価額増減損益 + 配当 }− 事業経営にかかるリスク

投資= 株式価額増減損益 + 配当

事業経営が投資と異なる点は、第一に、「事業経営にかかるリスク」が存在する事、そして第二に、「事業経営による損失」が発生する可能性がある事、の2点に集約できるかと思います。

この2つの要因により、損害が青天井になる可能性があるため、個人投資家としては非常に恐ろしいと感じてしまいます。

では、「事業経営にかかるリスク」と「事業経営による利益」とはなんでしょうか。

飲食店を経営した場合の具体的な例を挙げると、「事業経営にかかるリスク」、とは従業員が違法に残業させられた場合の未払い残業代支払いや、食あたりなどによる訴訟・賠償リスクなどです。

「事業経営による利益」とは、売上からコストを引いたものです。売上に比べて、コストが過大になった場合、利益がマイナスとなる可能性があり、飲食店における主なコストとは、人件費・材料費・家賃・設備投資費などです。

ここまで書くと、なんか危険だな、怖いな、と思うかもしれませんが、それでは全く前に進みません。

資本主義はそのような人達を、ピラミッドの上位に居座る人達が食い物にする主義です。

つまり、怖い、危険と思っているうちは養分にしかならないということです。

事業経営を漠然と捉え、なんとなく危険、怖い、と考えるのではなく、事業経営とは何かを分解して考えることです。

そして、一つ一つの要素を自分の手に負えるところまで分解し、それへの対処を考えることが肝要です。

株式などの金融資産への投資は、企業活動の環境を把握、分析したり、財務諸表を学ぶことによって、損するリスクを減らす事が出来ます。

これと同じように、事業経営も損するリスクを減らせば、利益を得る基盤を作れるはずです。

さて、話を戻します。

「事業経営にかかるリスク」と「事業経営による損失」をミニマイズする方法とはなんでしょうか。

まず「事業経営にかかるリスク」をヘッジするには、所有と経営を完全に分離する事が肝要です。

つまり、株式会社が負う債務に対して、個人保証などをしないようなスキームを組む事です。

オーナーとして所有だけする、と言っても個人で事業運営する場合、経営陣としての責任が発生します。

経営陣としての責任については、企業としての規定を定め、それに則った運営を行う事です。

例えば、先述の通り、残業代や食あたりによる訴訟・賠償は事業経営にかかるリスクに該当します。

残業に関しては、タイムカードを導入して、違法な残業をさせない、という社内規定を設定し、それを遵守するような運用にします。

そして実際にタイムカードを必ず押すようにしてエビデンスを積み上げていきます。

また、食あたりによる訴訟・賠償については、損害保険に加入し、賠償責任に関するリスクをヘッジする事が肝要です。

民事裁判においては主に、重大な過失の有無、不法行為、の2点が争点となる。よって、経営陣がこの責任を追わないような規定の設定と、その運用の推進、を通じてリスクはヘッジ可能である。

続いて、「事業経営による損失」リスクだが、これはコストが売上を上回らないようにコントロールする、ということです。

シンプルに考えれば、売上を伸ばす、もしくは、コストを減らす、ことによって損失の発生を回避できる。

更に要素を分解すると、飲食店であれば、売上=客単価×客数、であり、客単価と客数のコントロールが肝要となる。

また、コストとは人件費、家賃、原材料費、設備投資費、です。

これらを要素別にコントロールすれば、損失の発生は防げます。

纏めとなるが、「事業経営によるリスク」「事業経営による損失」という2大リスクをコントロールすることで、事業経営は収益を生む事が出来ると考えます。

損をしない、という発想は事業経営とは真逆の発想であり、そんな考え方では失敗する、という見方もあるでしょう。

勿論、事業経営には情熱が欠かせないし、利益を産む姿勢が不可欠だが、損をしない、というマインドは利益を生む情熱に繋がる。

オーナー経営者はすべからく、起業家としてのリスクをとってきた人達だが、リスクをコントロールする仕組みを作った人達とも言える。

そして、資本主義の最大の発明は複利であり、資産が加速度的に膨らむ、ということだが、実は事業経営というのも複利に等しいと言える。

どういうことかというと、社内規定、事業運営の経験、などは無からは生まれない。一つずつ規定や経験を積み重ねていくことで研ぎ澄まされていく。

事業基盤があるからこそ、そこに規定が積み重なり、人が集まって経験が蓄積される。

つまり、事業経営は複利と同じく、資産を集積させる手段の一つと言える。

以上、個人投資家として資産運用は今後とも積極的に続けていくが、上述の考えを踏まえて、2018年以降、事業経営に進出していく所存である。


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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