起業や新規事業を立ち上げに必要な能力とは?
色々なサイトで起業や新規事業立ち上げに必要な能力につき説明されているが、どれも小手先のスキルの話をしていて、本質的に必要なものが書かれていないので、今回ロジカルにそれらを纏めてみたいと思い、記事を書くことにした。
起業や新規事業立ち上げに最も重要なもの、それは人生へのビジョンと志
何より、立ち上げる人には強い動機が必要となる。これが無くてはどんなスキルや人脈があっても事業は立ち上げられない。仮に何かの事情で立上げ迄持っていけたとしても、成功する事はないだろう。
強い動機、とは、本人の人生に対するビジョンであり、大きな志である。
人生のビジョンや志があり、それを実現したいと強く信じ、誰よりもかなえたいと願うならば、どんなハードルをも超えていけるだろう。その恐ろしいまでの情熱が一事業の成功の前提となる。
人生のビジョンと志のふるさととは
ビジョンや志は、その人を取り巻く様々な要素によって時間をかけて生み出される。
例えば、家が貧乏で人からバカにされつづけた、辱的な体験があれば、その体験はやがてビジョンや志を生む原風景となっていく事だろう。
もしくは血筋や家柄。
もしくは師との出会い。
もしくは高邁な理想。
もしくは多幸体験。
もしくは宗教的信念。
人それぞれに原風景は異なる。
例えば、事業家の一族に生まれた原体験があれば、一族がたどってきた道を自らが歩むのは、さながら「マニフェストデスティニー」(明白なる運命)として、その身に刷り込まれているかもしれない。
また、例えば、ユダヤ教徒は世界中で迫害され、財産を没収され、親族たちが殺されてきたという悲惨な歴史を持つ民族である。その強烈な民族としての原体験がありながら、同様の宗教的信念を共有しているので、事業家として成功する上で必要となる強烈な人生へのビジョンや志を持ちやすい環境が整っていると言える。
↓ユダヤ民族の歴史については過去の記事ご参照
更に、シリコンバレーなど、特定のエリアにおいて事業家マインドが育ちやすいのは、ネット環境が整っているといった単純な話ではなく、強烈な原体験を有する者たちが集い、そこでの経験が強烈な原体験となって事業マインドを持つに至るのである。
人生へのビジョンや志を生むには
人生へのビジョンや志があれば、個別のスキルはいくらでも後天的に身に着ける事が出来る。特に、思いが強ければ強いほど、個別のスキルを身に着けるのは容易になる。
よって、個別のスキルを身に着ける事を焦る必要は全くない。
では、そのビジョンや志はどのようにして生まれてくるのか。繰り返しになるが、それらは自らの原体験、原風景から生まれてくる。その経験が強烈であればあるほど、屈辱的(もしくは幸せだったり悲劇的)であればあるほど、ビジョンや志は強固なものになっていく。
人によってその経験は異なるが、生物の生き死にに関わるような経験は、自らの生き死にとリンクしてくる為、強烈になりやすい。
原体験の例
例えば、私の場合、牛豚など色々な生き物のと殺場や人間の焼き場、凄惨な被災地などを幾つも見てきており、死はすべての人に訪れる遠くない未来、という思いがある。目の前で血を吹いて倒れる動物、その死ぬ時の断末魔の声や必死な目つきはいつまでも心に焼き付いている。
その瞬間はいつか自分に訪れる未来であると、身をもって感じているからこそ、悠長に生きる余裕はないとの想いが強いのである。
また、大きな事業を営む家に生まれた事もあり、新しいビジネスにチャレンジせずして、人生終えるわけにいかないという強い使命感や信念がある。後天的な経験と自らの生い立ちが、起業家・新規事業立ち上げへの強烈なマインドへと繋がっているのである。
個別に求められるスキルとは
上述の通り、人生へのビジョンと志が新規事業や起業には欠かせない。それらがあっても、やはりスキルなしでは何事も成り立たない。それではどのようなスキルが求められるのかについては、次回以降説明していきたい。
※冒頭の写真、Stay Hungry Stay Foolishとは、アップルのiphoneを生み出したSteve Jobsの言葉。スタンフォード大学の卒業式でスピーチした際の言葉で同大学の卒業生たちに向けて贈った言葉。自分が楽しい、美しいと思うものに関心を寄せて、それらの関心を持った物事(点)が、自らが志を持って生きる中で、徐々に線になっていき、全ては不可欠な体験となっていく、なんて事をスピーチで伝えている。当方の文章と言い方は異なるが、要は人生のビジョンや志を持って物事に取り組むべし、と伝えている点において、当方が伝えたいことと正に一致しているので、トップ画像としたもの。
大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」
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