北朝鮮との戦争は起こり得るのか、考察してみた

2018年1月20日世界史の窓, 日本の論点

2017年を通じてミサイルを打ちまくった北朝鮮。

打ち込まれる度にJアラートを鳴らしてみたり、抗議してみたりと、騒がしい1年だったが、実に弱腰な対応だと思う。

そもそも、他国が自国の排他的経済水域にミサイルを打ち込んでくるなんて、許すべき行為ではないだろう。

例えば、隣に住んでるおじさんが、家の前に野糞垂れる日々を送っていたらどう思うだろうか?

本当に困るんです!と憤慨して、周りに住んでいる人達に、あの人を村八分にしよう、といって終わるだろうか?

まあ終わるかもしれないが、本当に効果があるのは、その人の家にみんなで野糞を垂れてやることではないか。

塀に毎日、四方八方から小便をかけてやれば、ちょっとは反省するのではないか。

何が言いたいかというと、打たれたら打ち返すくらいの覚悟で、国際社会に臨むべきということである。

軍隊を持たない平和国家なので・・・とか眠たいこと言っている場合ではない。相手はミサイルを撃ち込んできているのだから、それに対抗するのは、主権国家として当たり前の話である。

そもそも、何故北朝鮮はミサイルを撃ってくるのか。

この理由を知るには、北朝鮮とはどんな国か、どんな政治体制かを考えるとわかりやすい。

北朝鮮は完璧な独裁国家であり、反対する幹部や民間人を殺す国である。恐怖と洗脳で国民を支配しているが、国が貧しい為、いつ反乱が起こるかわからない状況にある。支配者である金正日は体制維持の為、実態経済とはかけ離れた軍隊と警察を組織している。

そして、彼らに正当性を与える術は、常に敵が居て臨戦態勢にあると国民に説明することである。支配者である金正日は、敵国から自国を守り、いつでも戦う備えが出来ている、と言い続けねばならない状況にある。だから、ミサイルを発射し続けているのである。

豊かな韓国や日本、アメリカの実態を知ったら人々は反乱を起こす。だから、情報統制を敷き、常に戦争の危険の中にあると喧伝しながら、軍隊を維持しているのである。

ここから分かる通り、ミサイル発射は体制維持の為であり、金正日は体制が維持できるなら、なんでもやるだろう。

だから、親族である金正男がVXガスで殺害されたり、幹部が家族共々粛清されたりするのである。

そんな国なので、いきなり理由もなくミサイルを各国の国土に着弾させることは考えづらい。一発着弾すれば北朝鮮は100%崩壊する。

だが、撃ってくることが想定されるケースもゼロではない。

そのケースとは、反乱が起こりそうな状況において、国家(金正日一族)存続をかけて敵と戦う、というケースである。

どうせほっといたら反乱を止められない、と思ったら一か八かで他国に戦争をしかける可能性はある。

一方、実は一番北朝鮮がミサイルを発射するシチュエーションが近くのは、アメリカによる攻撃の際だろう。

トランプ大統領は、2017年12月末に減税法案を可決させ、初めて大型の案件を通したが、それ以外に目立った実績がない。

実績がなく、差別的な発言もあって、史上初の大統領弾劾にまで発展しかねない。そんな中、政権維持の切り札として、朝鮮半島を利用する可能性はある。これまでのアメリカの戦争は全てそうだったが、短期間であれば、国民は戦争を支持するし、大統領の支持率も急上昇する。

直接的な被害の有無も厭戦感情に影響するが、北朝鮮が米国本土を攻撃する可能性は未だ低く、ミサイルが飛んできても、本土に届くまでに撃ち落とせる。よって、短期間で戦いを進められれば、北朝鮮を一気に無力化出来る可能性がある。

北朝鮮が韓国と統合すれば、統合の過程で米国の影響力を高めることも出来て、拡大を続ける中国の喉元に軍事、経済の拠点を作ることも可能である。資源的な旨味はないが、対中国、対ロシア、という意味では意義深いだろう。

上述を纏めると、

・反乱リスクがピークに達すると北朝鮮は攻撃してくる
・トランプ大統領は支持率が低迷すると、攻撃に打って出る

可能性がある、と言えるだろう。

個人投資家としては、そのような可能性の波を、日々のニュースなどから察知し、戦争が始まる前に、全ての資産を売却して金などの実物資産に変える、といった対策が必要となるだろう。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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