電話に出ない若者が失っているものとは

2019年2月11日日本の論点

先日、Smart Newsの記事に興味深い記事が載っていた。若者は電話に出ない問題、というのがある、というのをテーマにした記事である。

ホリエモンが電話に出るのは時間の無駄、といったコメントをしていることなどに感化されて、電話に出ない若者が増えている、というのが記事に書かれている事だった。

仕事、若しくは仕事が関係ないとして、若者やホリエモンが電話は自分の時間を奪うツールだと思っているのが興味深い。この思考回路の裏側には、自分が知りたい情報のみに価値があり、それ以外の情報を押し付けてくる電話の相手は鬱陶しいという事だろう。

インターネットと電話の類似性

ホリエモンなどが電話は鬱陶しいと言う理由は、自分の必要な情報のみを得たいという事だろう。インターネットは自分が入力したキーワードに応じて検索結果を出してくる。

それと同じような感覚を持っているならば、電話は不要な情報を押し付けてくるツールになってしまうのかもしれない。

では、皆がホリエモンのマネをして電話はウザい、と言って得をするのかというと実はそうではない。ホリエモンの前提には、自分の必要な情報を把握し、それを検索してくる情報を備えている、という点がある。

然し、残念ながらほとんどの人間はそのような能力が左程高くない。普段から情報のシャワーを浴びながら、またビジネスにおける最前線で戦い続ける事で初めてそのような能力は研ぎ澄まされていく。

普段そのような経験をしていない人間が、電話はめんどくさい、と言っているのは、自分が知り得ない角度の情報を得られない環境を創っているといって過言ではない。

まとめ

という訳で、結論としては凡人は電話がうざいとか言ってる場合ではない。電話をして、人とコミュニケーションを取る中で、知らず知らずと自分が考えてもいなかったようなアイディアが生まれてくる事も有る。

また、普段は得られないような情報を得る事も有る。そしてその確度は、自分のコミュニケーション力を上げる程に高まっていく。コミュニケーション力を高める為には、経験を重ねる以外にない。

よって、若ければ若いほど、目の前の手間から逃げても何も生まれないので、積極的に電話をかけてコミュニケーション力を磨くことをお勧めしたい次第である。


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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