婚活している女性が気持ち悪いという風潮①

2018年2月24日日本の論点

実は、私は昔から婚活市場に関わってきた経験があり、このテーマには大変な関心がある。

というのも、親戚がそっち系の商売をしていたことがあり、割と婚活が身近なものだったからである。

20年前、まだ私が小さかった頃、婚活というとなんかあんまり良い響きではなかった気がする。

気持ち悪い、と思う人も少なくない感じで、結婚相談所やってるなんて怪しい・・・という見方も少なくなかった。

少なくとも、おおっぴらに婚活してます!という感じではなかった。

というか、××活、という言葉が流行り始めてから、随分ポップな印象になってきたが、当時の婚活とは、まさに「お見合い」だった。

男女が出会う、というのは、まさに家同士が籍を結ぶ重たーいイベントだったのである。

婚活パーティーにいくと、実は既婚の男がいて、遊ばれた、なんて当時は考えもしなかったし、そんな話を聞いたら笑ってしまうかもしれない。

当時の言葉で言う、お見合い、をするには、結婚相談所に登録しなければいけなかったが、これがまた高かった。

一声10万、まともなやつで30ー50万円なんて当たり前。

しかし、結婚は一生なので、成婚するならば、はっきり言ってこんなものは安い。

成婚すれば

である。

実際、これがなかなか決まらない。

なぜか。

だいたいにおいて、登録している女性達はクオリティが高いケースが多い一方、男性はイマイチなのである。

ここでいう女性のクオリティとは、若さ、美貌、家柄、である。

一方、男性のクオリティとは、いわゆる三高(収入、身長、学歴)に加え、家柄とルックスとなる。

往々にして、男性の登録会員はバツ2とか、子持ち、低収入、といった爆弾ワードを抱えている。

それはもう、いずれの要素も何か想定し得ない危険が潜んでいるんじゃないか、と勘ぐってしまう。

まるで、結婚=パンドラの箱を開く

くらい、危険な大海原に出て行く感覚になる。

ではなぜ、男性側のクオリティが低くなるかというと、最も大きな要素の1つである収入が高い男性は引く手数多だからである。

別に登録しなくても、ニーズが常にあるので、女性の側から近寄ってくるし、親戚筋や友人筋も見逃さないだろう。

よって、収入が高い人は30歳くらいまでにはあらかた売りきれてしまう訳だが、それでも婚活をする人というのは、上述の爆弾ワードを抱えた人達であることが多い。

つまり、バツ2とか子持ちな訳である。

もしくは、もうすぐ還暦だけど相手は20代前半希望、とか、2世帯で父母の介護がマスト、とか・・・

候補者リスト見るだけで、それはもう、酸っぱい酸っぱい梅干し口に含んでいるような気持ちになる。

女性の側は結構クオリティ高いのだが、男性の候補者に怯んで成婚に至らない。

しかも、女性側には時間的な制約がある。

例えば、30歳で登録したとすれば、気になる人が出てきて、その人と会って、フィーリング確認して、また別の人と会って・・・なんてやっているとあっとういう間に1年経つ。

婚活する人の多くは、子供を欲しがっている人が多いのだが、35歳頃までに産まないとダウン症などのリスクが高まる。

35歳で産むとなると、9ヶ月の妊娠期間に加え、仕込みを考えると、33歳ごろには結婚しておきたい。

となると、30歳で登録していてはもはやギリギリで選ぶ時間的な余裕が残されていない。

しかも、男性側も子供を求めることが多く、若くて健康な女性を求めてくる。

男性は20代まで、悪くても31ー32歳、とかリクエストしてくることが多いので、選ばれる確率がガクンと下がる前にゴールせねばならず、女性側にとっては一層ギリギリの戦いになる。

このように婚活市場において、女性は不利な戦いを強いられる。

特に年齢が上がるほど、勝率は絶望的に下がって行くのである。

続く

婚活している女性が気持ち悪いという風潮②


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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