〜大リストラ時代到来〜メガバンク約3.2万人リストラを発表

2018年1月20日日本の論点, 処世術

最近、メガバンクが併せて3.2万人のリストラに踏み切るというニュースが世間をにぎわせている。

マイナス金利の導入によってメガバンクの収益が圧迫されている事や、ロボティクスの進化によって、ルーチン業務を機械によって自動化できるようになった事、も今回の大リストラに繋がっていると言えるだろう。

そもそも、マイナス金利による収益圧迫が、ロボティクスによるコスト削減に繋がった、というのが私には違和感がある。

そういった機械化が図れるのであれば、もっと以前から着手出来ているはずであり、外圧がかからねば銀行は変わることが出来なかった、という事に他ならないだろう。

また、そもそも働き方が非効率的であり、男性・女性が効率的に働けていなかったり、シニア層を十分に活用してこなかったという問題もはらんでいるだろう。

更に、新卒一括採用で総合職を大量に採用し、そういった人たちを営業拠点に配備して、付加価値の低い仕事をさせていた、というのも問題だろう。

これらは全て、非効率的な働き方、無駄を徹底的に排除するという意識が日本全体に根付いておらず、ゆえにメガバンクのような巨大企業ですらこのありさま、という事を象徴しているように思えてならない。

少子高齢化が進み、年金の稼ぎ手が年々減少する中で、日本の働き方改革は待ったなしの状況にある。今回リストラされる人たちはいったいどこに行くのだろうか。

西欧や米国では転職市場が充実しており、リストラされた人たちが直ちに別の会社で働ける環境が出来上がっている。一方、日本にはそれがないので、50歳代でリストラされたおじさんたちが路頭に迷う。

そして、ハローワークに通って、年収が半分以下になるといった悲劇もそう珍しいものではないのである。
現在のサラリーマンたちがたどる経過は概ね以下のようなものであろう。

①新卒一括採用で大企業(給与体系や福利厚生が充実した会社)に入れるかどうかが決まる、
②営業拠点等の現場で非効率的な働き方をさせて他社で使いづらい人材を育てる、
③30歳超えて結婚して子供が生まれ、ローンを組んでがんじがらめになって動きづらくなる、
④40歳になって他社では使い物にならないスキルのみを身に着けたおじさんが土管のような中間管理職になる
⑤50歳になってリストラにおびえながらも退職金狙って会社にしがみつく、
⑥55歳あたりで出向・転籍・リストラなど、其々の道を歩んでいく、
⑦60歳過ぎて年金もらえるか心配しながら貯金額と死ぬまでの時間を計算して焦る、

こんなしょうもないループが完成しているが、全てダメだと感じる。

まず新卒一括採用は廃止し、一定の学業経験や業務経験を経てから、求められるスキルを持った人が求められる業務を行い、それに対する対価をもらうという形態になるべきである。

また、リストラにおびえながら働くなんて、独立の精神も自尊の精神もない、恥ずべき状況であると認識せねばならない。

人に必要とされるために必要なスキルは何かを定期的に棚卸して、不足しているスキルを身に着けるべく個人が動くべきである。

また、会社はそういったスキルを身に着けられるような研修会などを提供し、会社として社会の人材循環に貢献すべきである。

社会全体としては、退職後の年金が出るかわからない、といった心配をするから思い切ってお金を使う事が出来ず、各家庭で中途半端にお金を貯め込む事でお金が市場で循環せず、デフレとなってしまうのである。

政府が退職後にも安心して生活できるような仕組みを作らねばならず、年金制度の改革も進めていかねばならないだろう。

あと働き方改革という話題の中で、必ず女性活躍社会、といった単語が出てくるが、これは間違っていると思う。

女性が活躍する為にその環境を整えるのが目的ではなく、効率的な働き方をするために、女性を活用する、というのが正しいだろう。

これは私の身の回りでもあった話だが、介護休暇の制度があり、フレックスの制度もある会社で働いていたが、一緒に仕事していた50代の女性(年収1000万円オーバー)が介護を理由に頻繁に休んでいた。

また、介護だけでなく、傷病休暇等、あらゆる会社の制度を活用してやすみっぱなしに休んでおり、同僚としてはいつ休まれるかわからない状況で常に彼女の仕事の進捗状況を把握しておかねばならず、非常に手間がかかった。

彼女曰く、会社が与えている権利であり、それらを行使するのは自分の自由、という事だったが、彼女がどんどん休む事によって、他の人にひたすらしわ寄せがいった。

このような環境を作ってはならないのである。

つまり、制度やルールだけをつくって、あとは現場任せというのでは絶対にダメで、現場でルールがきちんとワークしているか、女性だけでなく、一緒に働く男性も同じように業務を回せているかチェックする必要がある。

また、その女性の場合は、業務処理効率が極めて低いものの、ルールを悪用して休むといったことを繰り返していた。

こういった個人がどれくらいの業務処理能力があるのか、そういった点についてもきちんとモニタリングするような仕組みを機能させなければならないだろう。

入社した会社次第で、高収入、安定などの既得権益を確保できる・・・そんな社会は必ず競争力が落ちていく。努力する人が報われない社会であり、日本をそのような国にしてはならない。

あと、例えば妊娠した人に配慮するように、というのは正しくない。

妊娠した人がいたとしたら、その周辺の人も含めて、チームや部全体で彼女が行っている業務をサポートできる体制を構築する、というのが正しい。

会社は妊婦を守る為に仕組みを作るのではなく、効率的に全ての人が働ける環境を作るために仕組みを入れるべきであろう。

そのためにはルール導入だけでなく、意識づけや新しい働き方そのものが浸透していくことが重要であり
特定の誰かに過度に負担がかかり、それを把握できていない体制を解消していくことが大切だろう。

話が脱線したが、メガバンクのリストラなど、大量リストラを通じて人材が世の中に溢れるが、流動性を一層高め、それと同時に働き方そのものを改革していき、日本が世界第3位の経済大国として、世界に範を垂れるような、社会になっていくことを望んでいる。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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