自分の働く姿を子供に見せられるか?

2018年2月22日処世術, 健康管理・育児

職場は、プライベートの自分とは別の人格で過ごす場所、という人も多いだろう。

気持ちを殺し、上司や取引先に頭を下げ、愛想笑いする事もあるだろう。

その姿を、あなたは子供に見せられるだろうか?

子供は親の背中を見て育つ。親がどんな気持ちで働いているかは、中々子供には伝わらないかもしれないが、どのような覚悟で生きているかは、一緒に生活していれば間違いなく伝わることだろう。

職場では、プロとしての覚悟が仕事に現れる。結果を出すことにとことん拘っている人は、上司や取引先に怒られるから嫌だとか恐いとか、そういった発想で仕事していない。結果を出すために、周囲をどのように巻き込んでいくか、上司や取引先をどう説得するか、その為に時間をどうねん出するか、しか考えていない。

そんな、プロとしての意識を持って働けている人が世の中にどれほどいるだろうか?そして、その覚悟を持てていない人は、子供に自分が働いている姿を見せられるだろうか?

自分が成し遂げたい夢やゴールが無いまま、回ってきた仕事を捌き、今いる時間を過ごす事で会社から給料を貰う。会社で怒られれば、その瞬間はシュンとしてみるものの、本質的に正すべきは自分の覚悟や志であると気づかないまま、毎日会社に通う。

同僚と週1-2回飲みに行っては、人事の話や、噂話を肴に酒を飲み、何の進歩もないままに時間を浪費していく。

既得権益(新卒プラチナカード)を手にしているがゆえに、年齢のわりに異常に給料が高く、他社に転職したら給料が1/3くらいになりかねない。。。

果たして、こんな生きざまを子供に見せられるだろうか?

親の志の無さを感じ取った子供は、そのような生き方に染まっていく。志なく家畜のように生きていく事に疑問を持たない。毎日が煌く一瞬であるという意識なく、テレビを見て、日々ダラダラ過ごし、いつも自分はこんなもんじゃないと思いながらも特段の努力をせず、新たな挑戦もしないままに、死ぬ日を迎える。

このような人生を子供に送らせるのはむなしくないだろうか?

例えば、10代のころ、好きな人に出会って付き合いたい、と思ったとしたら、その気持ちこそが、一生大事にしなければならないものだろう。何かに出会い、それに対してあらゆる力を注ぎ込んででも実現したい、夢をかなえたい。そう思う気持ちを持って、日々生きていく事は生きる力そのものだろう。

平たい言葉で言いかえれば、青春、という事になろうが、青春とは生涯どんな瞬間でも訪れる。

それを、金がない、家庭がある、会社の制約がある・・・などと、自分に言い訳をしようと思えばいくらでもできる。時間と経験を重ねる程に、色々な事を考えて、言い訳する要素だけは増えていく。

今の現実を踏まえて考えなければ・・・なんて言っている人ほど、志を持つことを知らず、その現実にとらわれて人生が終わってしまうことが多い。プラチナカードを使って大企業に入り、厳しい制約や規則にとらわれて、志を持つ大切さを忘れてしまう人が如何に多い事か。

そういう人たちの中には、それでもいい、俺は別に志なんてない、という人も少なくない。

ただ、10代、20代に誰かを好きになったり、何かに夢中になった経験があるならば、その瞬間の気持ちよさや、達成した時の幸せさは、何にも代えがたい事がわかるのではないだろうか。

燃え上がるような気持ちで、人生を生きて損をすることはないのではないか?

最後に、サミエルウルマンの名文を掲載したい。

青  春

サミエル・ウルマン

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。

人は信念と共に若く

人は自信と共に若く

希望ある限り若く

疑惑と共に老ゆる

恐怖と共に老ゆる

失望と共に老い朽ちる

大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、偉力と霊感を受ける限り人の若さは失われない。これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる。

子作りは親のエゴである。だからこそ、育っていく子供が、健やかに、親の背中を見て志を持っていつまでも青春を過ごせるように、子供を作った親は、生きる責務があると思う。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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