外食事業への進出〜あのレストランを買収せよ〜
こんなタイトルをつけると、ウィンドウズ95が発売された頃を思い出す。
当時、ザコンビニ〜あの街を独占せよ〜が発売され、それはもう夜な夜な遊んだものだった。
1日18時間くらいやっていたこともあり、街のそこら中にじぶんのコンビニを建てて喜んでいた。。。
親戚の家のパソコンを借りて、フロッピーにセーブデータを保管して、持って行ってまでゲームをしていたものだった。
とある日、親戚の家でゲームしていたところ、商品の値段設定で、私が値段を上げていると、親戚のお兄ちゃんが・・・
お客さんがくる為には値段下げるものだろ、上げたら意味ないじゃん。
みたいなことを言っていた。
当時はまだ社会人ではなかったので、言葉でうまく説明出来なかったが、今は自分が何をしようとしていたか説明がつく。
コンビニはどこにでもある、とは言ってもエリアによっては店が少なかったり、全くなかったりする。
つまり、汎用品を売っている店とは言っても、エリアごとに需給が異なる為、需要が高いものは高く売っても売れる、ということである。
また、私は、安くすれば商品は売れる、という発想が嫌いだった。
良いものを、適正な、値頃な、価格で売ればお客さんは喜ぶはずである。
その値頃感を外さないのが商人であって、安売りするのは商人ではない。
なんて思っていた。
そして、街をコンビニで埋め尽くして、競合も締め出せば、自由に価格がコントロール出来るのでは・・・なんて思っていた。
しかし、そこはゲームなので、街全体を独占しても、値段を思い切り上げると客が減った記憶がある。
とまあ、いきなり話が逸れたが、外食事業への進出の第一弾として、現在とあるレストランのデューデリジェンスを進めている。
住宅街にある洋食屋だが、客の入りはなかなかのもので、回転も良い。
実際に食べてみたが、味はかなり美味しい。
駅から数分のところにあるが、駅前以外に競合はおらず、ある意味独占商売とも言える。
ただ、外食が難しいのは、家に帰る道すがらだけでなく、どこかの街に行って食べることも出来る為、商圏が500mくらいしかないコンビニや2ー3kmのスーパーなどとは全然モデルが異なる。
外食店が儲かるかどうかの分かれ目は、立地、味、価格、居心地、など総合的なものなのだろう。
株式譲渡型のディールを検討しているが、財務諸表に現れないリスクが算定出来かねる為、結構エイやで買うこととなる。
例えば、従業員への未払い残業代支払いや、アスベストを使用した店舗内の改装、各種設備の改修、など色々見えないリスクがある。
これらを精査していくとかなりの時間を要するだろう。
あと、店舗行ってみて、レストランを任せられるマネージャーを置かねば成功し得ない、との確信を持った。
経営マインドを持って、原価率削減などの指示を現場に出していくことは出来るが、従業員の不正を防ぎ、サービスの質を高め、従業員の士気を上げるには、マネージャーが欠かせない。
マネージャーの性格によって、従業員の働きやすさも変わって来るので、性格を見極めるということも必要になるだろう。
というわけで、事業買収に向けて以下の点を今後クリアしていきたい。
マネージャーの確保
見えないリスク(簿外債務)の洗い出し、それを踏まえた対策の実施
株式譲渡でなく事業譲渡への切り替え
なお、店舗を実際に見てみて、以下の点はすぐにでも対策が打てそうだと感じた為、買収が確定した場合、直ちに実行していきたい。
業務自動化
(オーダー、発注などをiPadなどのデバイスで自動化。これにより不正も防止)
レストランのWebページを改修し周辺顧客への発信を強める
大型顧客の集客に向けたWebページの活用
現在はたまたま案件的に洋食屋のDDを進めているが、自分としては、洋食屋の展開をゴールに定めていない。
地方の食を全国に広めるようなチェーンの立ち上げをゴールとして掲げて取り組んでいきたい。
外食事業への進出は、1店舗目がその後の成否を決めるのは間違いない為、兎に角慎重に対応していく。
以上
![りーぶら](http://lehmanportal.com/wp-content/themes/lehman/images/prof_icon.jpg)
大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」
■関連記事
最近、不動産のオーナーとして賃貸付けをしていると、賃借り人の個人情報に触れる事が少なくない。当然、賃借り人本人だけでなく、保証人の親の個人情報も見る事になる。それらの情報を見るにつけ、家族の絆、希望に... 続きを読む »
個人的にかなりの額の株式を保有している為、株の保有継続を真剣に検討すべく、クリヤマホールディングスに電凸(電話で突撃取材)してみることにした。 代表電話にかけて、同社の個人株主であることを告げると、か... 続きを読む »
2018年10月17日の記事で、旭有機材で乾坤一擲の勝負をかけたという旨の記事を書いた。 http://lehmanportal.com/2018/10/17/10%e6%9c%8817%e6%97%... 続きを読む »
最近、スルガ銀行が起こした不正融資問題に端を発し銀行が融資引き締めに走っていることすでに多くの人がニュースで目にしているところだろう。 融資引き締めにより低属性や現金を持っていない人は買えなくなるので... 続きを読む »
これまで不動産投資について随分と勘違いしていた。 10億円借りて手元に残るのが2000万円程度なら、リターンが抱えるリスクに見合わないので、個人で不動産投資はあまりお勧めできない、なんて記事を書いた事... 続きを読む »