「Coin Checkで損した奴らが不幸でメシウマ」で片付けてはいけない理由

2018年1月29日資産運用, 日本の論点

コインチェックの取引所から580億円が何者かによって盗まれ大騒ぎになったが、480億円を返金すると発表した事で、ネット上では安どの声や、どうやって資金を調達するのか、などの疑問の声が広がっている。

コインチェックが現金として480億円を持っていたとは到底考えられないので、その額相当の仮想通貨を持っており、それを騒ぎの直前か、その渦中に売却して現金化して、弁済資金を準備したという可能性はある。

若しくは別の取引所に会社か社長等経営陣の名義で仮想通貨を持っていたのかもしれない。

いずれにせよ、預かり資産を紛失したのだから、名義人に当該仮想通貨、若しくは相当額を現金などの資産で返却するのが当然だろう。

同社は、現時点で現金の出どころを公表しておらず、金融庁も納得していないと言っている為、詳細は不明であり、わからない事を語っても仕方ないのでおいておく。

むしろ、仮想通貨が急に取引所から奪われるような環境を放置していることが問題である。更に、そんな危険なところに日本人の多くが投機的にお金を預けているのを、国が放置しているのは一層問題だろう。

マウントゴックスで起こり、コインチェックで起こった問題は、他の取引所でも起こりかねない。しかも、取引金額がでかくなり続けているので、それによって被る被害も計り知れなくなってくる。

さすがに無一文になるような人は少ないかもしれないが、財産の多くを失った人が、絶望して自殺したり、人から物をとったりすれば、国の治安維持的にも問題になるだろう。

あと、仮想通貨の取引には株式取引におけるインサイダー規制のようなものがないのも問題である。仮に、海外に複数名いるクジラ(膨大な量の仮想通貨を持っている人達)が示し合わせて価格を吊り上げ、一斉に売り始めた場合、イナゴ的に群がっている日本の投機家達は多額の損失を被るだろう。

仮想通貨の取引を容認するなら、日本政府にはそれに応じた投機家保護の法律策定や規制の設定の責務がある。放任していればいいという話ではなく、国民が安定した生活を送る上で、その生活を乱すような事象については対処せねばならない。

例えば、パチンコは実質公認されたギャンブルだが、ちゃんとルールがある。また、風俗だって、建前的には法律で禁止されているものの、そこに容認できるレベルの抜け道を作って存続させている。

それと同じように、仮想通貨も法律策定が急務である。今回の問題を、一部の投機家達・山師達が金もうけを狙って大損こいた、コインチェックを創業した野心家が破滅した、という程度の低いゴシップネタにしてはならない。

日本が仮想通貨を適切な取引ツールとして活用し、投資家が適切に資産を運用できるような環境を作る為にも、今回のケースを切っ掛けに、メディアを中心に関係者たちが声を上げていかねばならないのである。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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