埼京線という名の地獄

2018年1月20日処世術

先日埼京線に乗車していた時のこと・・・。

俺は電車に乗った。かなり早い時間に乗車したが、車内はぎゅうぎゅうの状態だった。俺が乗って一駅過ぎた。次の駅で人がたくさん乗ってきた。二人のオヤジが入ってきた。

片方のオヤジが(オヤジA)、もう一人のオヤジ(オヤジB)をぐいっと押した。もう一人のオヤジはよろめいた。俺はその影響を受けて少しよろめいた。と、オヤジBが怒り始めた。

オヤジB・・・何で押すんだ!あんた!ふざけんな!

俺は後ろで始まった小競り合いを、振り返らずに耳で聞き、全身で感じ取っていた。

オヤジA・・・あーふざけんな!なにいちゃもんつけてんだ!次の駅で降りろや!

これは大変なことが始まった。俺の真後ろで、しかも満員電車の真ん中で、どこにも移動することができん。。。

そして、次の駅に着いた。。。

オヤジB・・・おぃ降りろ!決着つけるぞ!

オヤジA・・・あ?

オヤジB・・・あんたが言ったんだろ!大人なら約束を果たせ!

オヤジA・・・お前めんどくさいんだよ。

オヤジB・・・なんだと!あなたは、ほんとに大人なんですか!

という問答が続くこと10分。埼京線は、一駅ごとの間隔が非常に長い為、こうなると地獄絵図である。

俺は、止めに入ろうかどうしようか悩んだ。二人とも怒り心頭状態で、オヤジBの体が怒りで震えているのが、体を接していた為、もろに感じられた。

周りのサラリーマンは、我関せずで誰も止めに入らない。確かに、会社に通勤している最中にトラブルに出くわして会社に遅れるという状況になるくらいなら、放置しておくというのも納得できる。

俺は悩んだ。一年前、大学で喧嘩の仲裁に入ったことがあった。

殴りあいしている二人の間に入り込み、体をがっちりホールドして喧嘩をやめさせたことがあった。その時は、喧嘩をしていた当人から、ありがとうございましたと、お礼を言われた。

今回も止めようか。。だが、下手な問題を起こすとやばい。。。結局俺が選んだ選択肢は、電車が停車して、人が乗り込んでくる時に、上手く二人の間に体を滑り込ませて、二人の距離をとらせるという作戦だった。

下手をすれば、喧嘩に巻き込まれ、パンチの応酬に俺も加わるという状況だったが、なんとか上手く距離をとらせることができた。

こうして、朝の埼京線に乗り込んだサラリーマンの人々の安全は守られたのでした。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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