人を巻き込む技術 ~想いとリスペクト~

2018年2月6日スキル, 就職活動

このようなオウンドメディアを運営していると、ブログ作成の方法を教えて下さい、とか就職活動のエントリーシートの書き方教えて下さい、とか連絡が来たりする。

実際、私も学生時代にブログを書いているとある広告会社の人にいきなりメール送って、OB訪問して、エントリーシート迄見てもらった挙句に、内定したけど入社断ったのに、就職お祝いのご馳走迄してもらったりした。

しかも、今度は別の後輩の面倒まで見てもらったりと、もうやりたい放題である。

どんだけ厚かましい人間だと我ながらに思う。

だが、色々とリクエストを受ける側に立ったとき、なぜ相手がそれだけやってくれたのかがわかってきた。

なぜ相手が受けてくれていたかというと、私には必死さがあったからだと思う。ありとあらゆる手を使って、自分の希望を実現したいという強い意志があり、その実現のためには何だって厭わないという若者の溢れる気概がおじさんたちに伝わったから、喜んで受けてくれていたんだと思う。

その熱量がどうやってOBや先輩方に伝わっていたかというと、例えば一本のメールを打つときに、どれほど自分が思いの実現に向けて努力を重ねているか、どれほどの思いで日々過ごしているか、を書いたりする。

そのうえで、相手の立場を自分がどれほどリスペクトしているか、自分が目指したい方向にいるかを必死になって伝えるのである。

そこまでされれば、相手もむげにはしない。損得勘定抜きで付き合ってくれる人もいれば、今後こいつは何者かになるかもしれない、という期待を持ってくれる人もいる。

実は、このように相手に対して、自分の想いと相手へのリスペクトを伝える、というのは社会人になってからも役立つコミュニケーションの能力である。平易な言葉で言えば巻き込み力だろう。

仕事は一人でできないので、色々な人の力を借りる必要があり、借りる時に上述の想いとリスペクトによる巻き込み力が重要になる。

実はリスペクトを伝える、というのは単に言葉で伝えるだけでなく、例えば事務担当のおばちゃんに出張の旅にお菓子を買って帰ってあげる、警備員やトイレ掃除の人に挨拶を欠かさない、といった事もリスペクトを伝える手段だろう。

こうして仲間を増やしておけば、色々な時に役立ってくるものである。

実際、私がとある取引先(社員3,000名オーバーの上場企業)の担当をしていた時、自然な流れを作って受付嬢たちにお菓子の詰め合わせを買って持って行ったことがある。それが社内で随分反響を呼んだらしく、それまで担当レベルしか会えなかったのが、社長と会って話せる関係を築けたことがある。

自分としては、相手の会社を落とすなら、受付から落とすのが当たり前くらいの感覚だったので、そこまで影響が大きいとは想定していなかったが、意外と他の取引先は平凡なコミュニケーションを取っており、ちょっとしたことが違いを生むのだと実感した瞬間だった。

さて、話を戻すと、ブログ運営者等に、××教えて下さい・・・と連絡してくる人は、往々にして上述の「想いとリスペクト」が足りない場合が多い。相手が誰なのか十分にわからず、何をしたいかも不明瞭なのに、何かを教えて下さい、と言われてもなかなかフォローに困るケースが多い。

ある意味、道端歩いていたら、いきなり話しかけられてお金くれ、と言われてるくらいの感覚になる。

日本人は経済的に余裕があって優しい人が多いので、必死に動く人を無碍にする人は少ないと思う。

なので、あれくれ、これくれ、ではなく、自分の想いをきちんと伝え、圧倒的な熱量を見せる事が、人を動かすには大切だと思う次第である。

以上


この記事を書いた人
りーぶら
りーぶら30代、都内在住、男性。

大企業に勤務するサラリーマンで、M&Aを手がけたり、世界を飛び回ったりしている。ぬるま湯に浸かって、飼い慣らされているサラリーマンが大嫌い。会社と契約関係にあるプロとしての自覚を持ち、日々ハイパフォーマンスの極みを目指している。歴史を学ぶことは未来を知ること、を掲げてしばしば世界を旅している。最近は独立して生きる力を身に付けるべく、資産運用に精を出している。好きな言葉 「人生の本舞台は常に将来に在り」

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